top of page

えっ? 肥満にも腸内細菌が!

06

驚愕のニュース

diet_before_man.png

2006年12月に腸内細菌学者を震撼させるニュース(論文)が入ってきました。科学の総合誌である「ネイチャー」に記載された記事(444巻1027-1031)でした。

「肥満に付随してみられる、エネルギー回収能力の高い腸内細菌」という論文が掲載されたのです。

少しややこしいですが・・・。

無菌マウスに「遺伝性肥満マウスの腸内細菌」を移植・定着させると「標準体重マウスの腸内細菌」よりも、総脂肪量がかなり増加するというのです。つまり、肥満をコントロールしている腸内細菌がいるというのです。

さらに、肥満の人と痩せた人の腸内細菌でも違いが見つかり、肥満の人にダイエットさせると痩せた人の腸内細菌の構成に変化するらしいのです。

 

その腸内細菌を調べる手法として、最新の解析装置を駆使してその腸内細菌を解析したところ、マウスの腸内細菌および肥満者の腸内細菌とも共通して、バクテロイデーテス類 対 ファーミュキューテス類の(*注)の比率が上昇しているのです。

これらをより詳細に解析することにより、未来の腸内細菌の発展に繋がるものと思います。

さらに、肥満の両親から産まれた肥満の双子(成人)の腸内細菌を調べると、前者の成績と動揺に、バクテロイデーテス類 対 ファーミュキューテス類の比率も同様に上昇しているのです。これらの結果は食生活、運動習慣、健康状態(高血圧、高血糖値、アレルギー、肥満、便秘)などを加味して解析されると健康診断にも使用可能となるものと思われます。

*注釈 《バクテロイデーテス類》と《ファーミュキューテス類》いずれも腸内細菌です。

バクテロイデス.png

バクテロイデーテス類とは

バクテロイデスをはじめとする嫌気性菌の総称

バクテロイデス

クロストリジウム菌

ファーミュキューテス類とは

クロストリジウムやブラウティアを含む嫌気性グラム陽性菌の総称

クロストリジウム

肥満解消は世界の課題

22900715.jpg

米国は肥満が深刻です。

体の大きなアメリカ人の様相は深刻な健康問題であり、環境問題でもあるのです。

な・な・なんと年平均4~5キロ体重増加があるのです。

環境問題?と驚かれるかもしれませんが、この増加した体重を運ぶのにエネルギーがいるのですから。

一方わが国では肥満が蔓延し、メタボのからだになり「糖尿病」にまで飛躍している現実は大きな社会問題です。一人でも多くの人々が腸内環境改善に気づくことが急務といえるのです。

これまで以上に腸内細菌の働きがクローズアップしており、「健康のヒケツはまさに腸内細菌にあり」とさえ言われているのです。そして、世界の研究者は腸内細菌の構成とその機能について遺伝子解析法を駆使して、急速に取り組みを始めているのです。

bottom of page