1大腸は病気の発信源

驚くべき腸内細菌の底力

20世紀初頭、腸内には大腸菌や腸球菌など数種類の細菌しか存在しないと思われていましたが、現在は便に含まれる細菌の種類を細かく識別することができるようになりました。その結果、ヒトの腸内には500~1000種類、糞便1g あたりおよそ1兆個の細菌がいることがわかっています。腸内に存在する細菌の総重量は、 一人あたりなんと1~1.5kg にもなります。

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写真 左:ビフィズス菌 右:クロストリジウム

べんは体の情報源

私達の体の中で、一番病気の種類が多いのはどの部分でしょうか?
その答えは「大腸」です。意外に思われるかもしれませんが、病気の原因の多くは、腸内環境にあるのです。

大腸と言えば、ウンチを作るだけの、暗い、汚い、臭い臓器とお思いではないでしょうか。体の中で、脳や心臓といった臓器は大事にされるのに、不当な 「蔑視」を受けている大腸。この大腸こそが、病気の発信源なのです。

口に入れた食物は胃で分解され、小腸でほぼ消化・吸収され、残りが大腸へ行きます。そこで水分の約80%、残りの食べカスが便として排出されるのです。その時、便と一緒に大量に腸内細菌も排出されます。その数は大便1グラムあたり、実に一兆個近くにもなります。これらの腸内細菌は大腸内の成分によって、繁殖し、また生育する腸内細菌のバランスも変わるのです。すなわち、大腸は腸内細菌の培養器官でもあるのです。

腸内細菌の種類は500~1000種以上にもなり、 腸内細菌のバランスが崩れると、便秘や感染症、大腸ガンや大腸ポリープなどさまざまな腸疾患の原因となるのです。また、認知症,肥満やメタボリックシンドロームとも深い関係をもっています。ですから、現在起きている多くの病気がその関与なしには語れないほど、腸内細菌は重要な存在としてクローズアップされています。

 

その腸内細菌の様子を知る一番の方法は、自分の便を観察することです。ストーンと気持ちよく出すことができたか、どれくらいの量なのか、何色をしているのか、臭いはどうかなどをチェックしてみることです。そこから、どのような食事を摺れば理想的なウンチを作れるかを考えるのです。今や、食事は考えて食べる時代なのです。毎日タップリで、みごとなウンチと対面できるように努力してくださることを期待し、便所での観察力を向上させ、便所を便器のある場所にすることなく、体からのお便りを受け取る 「お便り所」にされますよう、願っております。

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図「元気のしるし朝うんち」より 少年写真新聞社