老化する「腸年齢」
あなたの腸は何歳ですか?
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年齢を重ねると人のからだは老化することはご存知だと思います。腸もまた、年齢とともに老化するといえば驚かれるかもしれません。加齢に伴う生理的な老化が、腸の中の老廃物を出す力(腸管運動)にも大きな影響を与え、腸内に有害な腐敗物質がたまりやすくなってくるのです。その結果、便のにおいがきつく、出る量も少なくなり、いわゆる「老人性さい便」といわれる細かい便になってきます。排便後、いつも残存感があって、すっきりしないのも腸の老化に伴う現象の一つなのです。
さらに、加齢に伴って、腸内常在菌の状態も変わってきます。一般に、培養可能な腸内常在菌の内、10%は大腸菌やクロストリジウムなどの悪玉菌、20%がビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌。残りが善玉菌としても悪玉菌としても働く可能性を持つ日和見菌です。加齢によりこのバランスが崩れ、善玉菌が急激に減少し悪玉菌が増加してくるのです。
このように腸管運動が鈍くなること、腸内常在菌の状態が変化することを「腸年齢の老化」と呼びますが、これによりさまざまな生理機能が低下し、腸内腐敗によってつくられた有害物質が腸管から吸収され、老化がさらに加速するという悪循環が生まれてきます。
「腸年齢」を調べよう!
「腸年齢チェックシート」を用いて、腸年齢の老化度を測定してみましょう。該当する項目にチエックをいれてみてください。
□トイレの時間は決まっていない
□おならが臭い. 臭いと言われ
□朝食は食べないことが多い
□食事の時間は決めていない
□野菜不足だと感じる
□肉が大好き
□牛乳や乳製品が苦手
□タバコをよく吸う
□顔色が悪く、老けて見られる
□肌荒れや吹き出物が悩みのたね
□ストレスをいつも感じる
□運動不足が気になる
□寝つきが悪く、寝不足
□息まないと出ないことが多い
□排便後も便が残っている気がする
□便が硬くて出にくい
□コロコロした便がでる
□ときどき便がゆるくなる
□便の色が黒っぽい
□出た便が便器の底に沈みがち
□便が臭い。臭いと言われる
腸年齢の判定基準
◯が4個以下の人:腸年齢は若くてバッチリ合格!今の生活続けて
◯が5〜9個の人:腸年齢は実年齢より少し上。でも気を抜かないで。
◯が10〜14個の人:腸年齢はがけっぷち。転げ落ちる寸前です。
◯が15個以上の人:腸年齢60歳以上。即、快腸になる生活を開始。
腸年齢の老化を、便の提供者56人を対象にこの「腸年齢チェックシート」
を用いて調べたところ、若ければ若いほど腸年齢と実年齢に開きがあることが判明しました。